Electronics

2016.05.30

より簡単なIoTやコラボレーションを実現するArduino Create

Text by Alasdair Allan
Translated by kanai

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今年の始めに開かれたArduino Day Festivitiesの期間中に、Arduino Create環境がついにプライベートベータテストに入ると発表された。そしてMaker Faire Bay Areaで、新しいユーザーにもその門戸が開かれる。

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だが、これから先しばらくは、両方の環境が共存していくだろうと私は確信する。新しいプラットフォームは、私たちが使ってきた古いArduino開発プラットフォーム(その元になったWiringプラットフォームをはじめ、良くも悪くも多くのものを継承している)を、現代的で柔軟で、おそらくもっとも重要なことには、ウェブベースのツールチェーンを用いて置き換わろうとしている。

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とは言え、新しいウェブプラットフォームは、単に新しい開発環境というだけではない。これはMakerにコードを書けるようにするだけでなく、その共有ができて、それらのボードを設定してクラウドで接続するところまでできるのだ。さらにそれを通して、この新しい環境は、急激に発達するIoTに関するサポートと教育を行ってくれる。

「10年以上も前、我々は、簡単に使えるオープンソースのハードウエアでエレクトロニクスを単純化する試みを始めました。そして10年後、Arduino Createを使って、今度はそれと同じことをIoT(モノのインターネット)の開発で行おうとしています」

Arduino「IoTマニフェスト」は、単にArduinoがどのようにIoTに対処するかだけでなく、そのためのどのようなツールを開発し、IoTの独自の製品をどのように開発したらよいかを考えるものにもなっている。

始める

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Arduino Createには、インターネットサービスへの簡単なつなぎ方や、新しい環境が依存するクロスプラットフォームのブラウザプラグインのインストール方法などを、順を追ってガイドする機能がある。それにより、ブラウザーから直接、コードを書いて、コンピューターに接続したArduinoにスケッチをアップロードできるようになる。

Arduinoプロジェクトハブ

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Arduinoが他の競合ボードと大きく差を付けることになったのは、そのコミュニティだ。膨大な量のコード、コミュニティのサポート、その他、Arduinoの周辺に作られた無料でオープンソースなリソースによって、もし問題を抱えてしまっても、以前に同じ問題を解決している人の助けを得ることができる。そんなサポート態勢が整ったボードだから、Arduinoはマイクロコントローラーやフィジカルコンピューティングを始めようという人にとってのデフォルトのボードとなった。ゆくゆくは、hackster.ioをベースにした新しいArduino Project Hubが、このボードの巨大なコミュニティの注目を集めることになるだろう。新しいプラットフォームへの水門が開かれたとき、どれほど熱狂的に受け入れられるのかを見るのが楽しみだ。

Arduinoウェブエディター

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インターネットエディターは、表面的には普通のエディターと変わりがない。よりブラウザーっぽいかもしれない。しかし、似ているのは表面だけだ。すべてのArduinoライブラリがすぐに使えて、ボードに関するあらゆるサポートも受けられる。だが少なくとも今は、その新しい「ボードマネージャー」は隠されている。

しかし、スケッチをクラウドでホストすることで共有が楽にできるようになるとは言うものの、それが問題を引き起こす恐れもある。特にセンシティブなAPIキーが露出してしまった場合だ。この新しいArduinoプラットフォームでは、IoTにフォーカスしているため、パブリッシュするときにコードからAPIキーを隠しておき、コンパイルしてボードにアップロードする際に挿入してやる必要がある。

Arduino Cloud

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新しいCreateプラットフォームでは、Arduinoを直接インターネットにつなぐことも、MQTTを使って互いにつなぐことも可能になる。目に見えない部分では、Arduino CloudはAmazonのインフラを利用している。

「私たちのIoT CloudにAWS IoTとAWS Lambdaを採り入れたことで、Arduino CloudとArduino Web Editorのユーザーに、安全で安定した、スケーラブルな環境を提供できるようになり、Makerたちはインターネットにプロジェクトを接続して、クラウドを通して管理できるようになります」— Massimo Banzi

最初は、このプラットフォームの機能は限定されるが、データのストリーミング、保存、リアルタイムでダッシュボードに表示するといった機能はすぐにサポートされるだろう。

[原文]