2017.08.02
新刊『私たちはみなメイカーだ』は8/12発売。Maker Faire Tokyoの会場にて先行発売!
●書籍紹介
「メイカームーブメントとは、ロボットや3Dプリンターのことではありません。その本質は自由です。自分たちが住む世界を自分の手で作る自由です」。本書は、雑誌「Make:」やイベント「Maker Faire」によってメイカームーブメントを牽引してきた著者による初めての書籍です。DIYとハッキングの「交差点」から生まれた、このムーブメントを誰よりも深く知る著者が、これまで知り合ったメイカーたちの経験と発言を通して、彼らがコミュニティ、学び方、働き方、そして自分自身をどのように作り変えていったのかを紹介し、「アマチュア」という存在が社会の中で持つ意味を考えます。消費者からメイカーへ、世界は着実に変化しています。その変化がどんな人にも恩恵をもたらすことを、本書によって実感することができるでしょう。
●書籍概要
Dale Dougherty、Ariane Conrad 著、金井 哲夫 訳
Tim O’Reilly 序文
2017年08月12日 発売予定
四六判/416ページ
ISBN978-4-87311-812-3
定価2,592円
●「日本語版のための前書き」から
メイカームーブメントでいちばん楽しいのは、創造性を刺激されたり、技術的な工夫に富んだプロジェクトを見てびっくりできることだ。また、そうしたプロジェクトを作っているメイカーたちに会って、何に刺激されたのか、どのように作り始めたのかといった話を聞くのも楽しい。人々が作った素晴らしい作品に出会い、その作者から直接話が聞けること。それが、メイカーフェアの本質であることを私は願っている。とりわけ私が楽しみにしているのは、メイカーフェア・トウキョウだ。私は何度も訪れているが、創造的表現の幅の広さとテクノロジーとの深い関わり方は、日本におけるメイカー文化の繁栄を示すばかりでなく、それが日本文化の一部になっていることをも示している。秋葉原からファブカフェ、ロボットからコスプレと、日本のメイカームーブメントは伝統とイノベーションが 混交する独特な発展を遂げている。
メイカーフェア・トウキョウの会場はそれほど広くはないため、自分のペースで、斬新で面白いものをすべて見て回ることができる。クッキーやクラッカーで焼かれたブレッドボード、歯を噛み合わせて操作する車椅子、お菓子を作る3Dプリンター、弾く指先から虹やたくさんの星が湧き出る電子ピアノ、大豆の大きさを揃える機械、手のひらに載る超小型のオートバイ(製作者が実際に乗っている動画を見せてくれた)、宙に飛ばした玉が必ず小さなバケツに入る手彫りの小さなマーブルマシン、そしてもちろんロボットもある。ロボットには、コスチュームを身につけているもの、バトルするもの、音楽を演奏するものがいた。日本のメイカーは非常に遊び好きであり、しかも非常に真剣だ。彼らはまた八月最初の週末に開かれるメイカーフェア・トウキョウに集まってくる。彼らのプロジェクトは、素晴らしく型破りで、よく考えられていて、細部まで丁寧に作り込まれている。(以降は本書にてお楽しみください)