2018.07.20
ショッピングモールのメイカースペースは最高に理に適っている
香港のオリンピアンシティにあるショッピングモールに足を踏み入れると、そこはきらびやかで近代的な商業施設になっていて、万国共通のショップやアウトレットが立ち並んでいる。
ただ、エスカレーターに乗って3階へ行くと、ひときわ目に付く場所がある。3Dプリンターや電子部品やハンダ付けの道具や、しっかりとしたフィルターを装備したレーザーカッターなどが置かれた、独立型のメイカースペースだ。
OC STEM Labという名のこのスペースは、その立地を存分に活かしている。上は高層マンションになっていて、人気の地下鉄駅にも隣接している。ここは、地域社会に手を使った学習の場を提供し、とりわけ子どもたちにテクノロジーに触れる機会を増やすことを目的としている。
スタッフは、学生ボランティアがデザインして製作したプロジェクトを見せてくれた。Arduinoを使ったフーズボール式のサッカーゲームや、レーザーカットしたガムボールマシンなどだ(彼らはMaker Faire Hong Kongのスポンサーでもあり、これらの作品はそこでも展示された)。
モールの中のメイカースペースはこれが最初ではない。タイやマレーシアでも、こうした人気の場所にスペースを作っている。ワシントンD.C.のTechshopもそうだった。しかし、モールのインフラと統合することで、人を、どうしても利用してみたくなる気持ちにさせる。そしてそれを、当たり前のように感じさせてくれる。
こうした傾向は、もっと続いて欲しい。人が大勢集まる場所に、最先端の工具が使える活動スペースを作る。この香港のスペースは、多くのスポンサーに支えられ、オリンピアンシティ(奧海城)のマーケティングチームによって運営されている。彼らはこのスペースを大変誇りに感じていて、去年の秋にオープンして以来、ここでの仕事をとても楽しんでいる。ショッピングモールのアトリウムで、ロボット競技会など、大規模な技術系のイベントを行ったりもしている。
香港を旅行することがあれば、ぜひ立ち寄って刺激を受けて欲しい。
[原文]