2020.04.14
おとでん通信 #2|ハンダづけしなくてもつくれる「振動モータを使った動くいきものマスコット」
こんにちは、乙女電芸部(おとめでんげいぶ)略して「おとでん」です!
いよいよ春がやってきましたね! 残念なことに今年は新型コロナウィルスの影響で、例年のようなお花見とはいかないかもしれませんが、おうちで春を味わうのもよいかもしれません。おうち時間がたくさんあってどうしようという方は、ぜひおとでん通信を見て、ものづくりをしてみてください!
皆さんお身体を大事にしながら、それぞれの春を楽しみましょう。それでは「おとでん通信」今月も最後までお楽しみください!
記事目次
・おとでんレシピ:振動モータを使った動くいきものマスコット
・おとでんギャラリー:セルフ回転寿司
・おとでんを支えるツールたち:グルーガン
・おとでんの日常
おとでんレシピ
今回は、電子工作を始めてみたい! ハンダづけをしてみたい! という方にピッタリのレシピを紹介します。「振動モータを使った動くいきものマスコット」です。乙女電芸部でハンダづけ済みのキットを購入いただいたり、100円ショップなどの電動歯ブラシを改造すれば、ハンダづけ不要でもつくれます!
どんな風に動くの?と思った方は「https://www.instagram.com/explore/tags/振動モータで動くいきもの/」にたくさん作例があがっています! どれもワークショップでお子さんたちがつくってくれた力作です! ぜひご覧ください。
材料
①シンプルCR2032電池電源ボードキット(基板・ボタン電池ケース・スイッチ・ボタン電池を含みます。)
-購入先:秋月電子
-http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-09586/
②円盤型振動モータ(3Vで動くもの)
-主な購入先:秋月電子、千石電商、aitendoなど
-備考:両面テープ・リード線つきだとハンダづけしやすいです。
-https://www.aitendo.com/product/13537
③デコレーション材料
-目玉シール
-フェルト
-モール
-ストロー
-スパンコールなど
目玉シールがあると、とっても楽しいです!
ハンダづけ方法
ハンダづけの仕方は以下の動画で説明しています。
ハンダごてのオススメは「おとでん新聞」にくわしく特集しています。オンラインショップで販売中ですので、ぜひ見てみてください!
これで基板は完成! あとは動く生き物をつくっていきましょう。乙女電芸部のキットSHOPで完成基板を購入した方、100円ショップなどの電動歯ブラシを使う方は以下の手順から始めて下さい。こちらのつくりかたは、オンラインショップで販売中のキットにも同梱されています。
上に乗せるパーツによって、表現は無限大。ぜひ、ご自宅で試してみてください!作った作品はInstagramなどにハッシュタグ「#おとでんレシピ」をつけてアップしてみてくださいね。
おとでんギャラリー
前回ご紹介した『光る部章』につづき、Maker Faireなどの展示には必ず持っていく作品をご紹介します。今回は、お子さまに大人気の『セルフ回転寿司』です! その名のとおり、自分で回るお寿司。普通の回転寿司が地球でいうところの「公転」なら、これは「自転」と言えるでしょう。
もともとは、ニードルフェルトで寿司を大量に生産したことがはじまりでした。手芸のスキルを身に着けようと、乙女電芸部始動初期にその当時みんなでハマっており、各自色々なニードルフェルト作品を作っていたのです。そこで生まれた寿司を、せっかくなら動かしてみよう!……ということで、この『セルフ回転寿司』になったのでした。
マグロが回転していますが、これはお寿司の中にHEXBUGという振動モーターで動くおもちゃを仕込むことで動かしています。HEXBUGの原理は今回の振動モータのレシピと全く同じ。普通に入れるだけでは暴れるか、前進していくだけなので「自転」してくれません。そこで、虫のように配置されている2列の脚の片側のみをマスキングテープで覆い、滑らせるようにすることで「自転」を実現しました。ローテクですが、ちょっとした工夫をすることで、狙った動きを作り出しています。
『セルフ回転寿司』のマグロはニードルフェルトを始めたばかりの頃に作った作品のため、ニードル使いがイマイチ……。10年間回ってもらっているのですが、ネタとシャリが分離したハプニングも!(笑) その後は職人がしっかり握り直して元気に回っています。
こちらのアジは、寿司シリーズのもうひとつの作品。その辺に転がっていた振動モーターをニードルフェルトのお寿司につっこみ、ブレッドボードでスイッチをつなげた、きわめて原始的な作品です。板の上に他のお寿司と一緒に並べて、「どれかひとつ活きの良いお寿司が混ざっています」などと言いながら、展示に来てくださった方を驚かすという遊びをよくやっています(笑)
寿司シリーズはローテクな組み合わせですが、手芸とちょっとした機能を組み合わせることで、オリジナリティあふれるものをつくることができる!と発見した作品です。今度、気が向いたらエビあたりにエビゾリ機能でも仕込んでみようかと計画しています。
おとでんを支えるツールたち
おとでんになくてはならない道具を毎回紹介していくこのコーナー、今回のテーマは「グルーガン」! 別名「ホットボンド」とも呼ばれるこの道具、前回のテープと比べると皆さんになじみがないかもしれません。しかし、乙女電芸部的な活動にはなくてはならないもののひとつです。
テープや接着剤などと同じ「接着」のための道具であるグルーガン。樹脂でできたスティック状の接着剤(グルースティック)を、熱で溶かして噴出させます。接着や穴埋めはもちろん、それ単体で装飾に使う方も……。おとでんでは手芸的な用途以外に、基板などの配線の固定や、軽い防水加工などにも使用しています。自分が作った基板を色んなところに埋め込んでみたい電子工作初心者にオススメの使い方です!
グルーガンを使う最大のメリットは、なんと言っても使える素材の幅広さとスピード! 木材、紙、布、皮、ガラス、プラスチック、金属など幅広く使えて、特にごつごつした面や埋め込みには最適です。冷めればすぐ固定できるのもうれしいポイント。うまく使いこなすと、ものづくりの速度がどんどん上がること間違いなし!
ただ、極端に重いもの、ガラスなどのつるつるしているもの、熱に弱い素材の接着は難しく、接着力が弱くなってしまうことも……。使いながらクセを掴んでいくのがおすすめです!
基本の使い方
注意点
グルーガンはとにかく火傷に注意! グルースティックが溶けたものは、冷めるまで直接触らないようにしましょう。うっかり触ってしまうと、手にずっとくっついてめちゃくちゃ熱いです……。お子さんと一緒に工作するときは、冷めるまで一緒に「60…59…58……….」と1分間カウントダウンすると楽しく安全です!
溶けたグルーがたれてもいいように、木の板やダンボール板を敷いて作業すると快適です。カッターマットなどの熱に弱い素材を敷かないように注意しましょう。
最初のグルーガンは、ダイソーなどの100円ショップでグルーガンとグルースティック両方を揃えてしまうのがおすすめ! 安いグルーガンは電源コードが極端に短いこともあるので、電源コードが長いものや、延長ケーブルを用意するなどして快適な作業環境を整えましょう。1メートルほどの長さが確保できると作業しやすいです。
おとでんの日常
乙女電芸部は毎月メンバーで集まって定例会をしています。昨年のこの時期はメンバーの家でひな祭りパーティをしました! 美味しいお魚屋さんで買ってきたお刺身でちらし寿司を作りお重に詰めました。かわいいもの、美味しいものに囲まれて作戦会議をするのは「おとでん」ならではの楽しい時間です!
大変な時期ですが、おうち時間を工作などで楽しみながら乗り切りましょう! 今回はハンダづけ動画を本格的に撮影したので、おうちの中でスタジオづくりをするところからはじめました。みなさんもおうちの中で新しいことをはじめるのには今がチャンスかもしれません。
ぜひ次回もお楽しみにしてください!