2014.05.12
フォグプロジェクションとジェスチャーインターフェイスでホログラム風タッチスクリーン
ディスニーランドの2006年にリニューアルされたパイレーツ・オブ・カリビアンのデッドマンズ・チェスト編を見たことがある人なら、巨大なデイビー・ジョーンズの顔が洞窟の中の滝に浮かび上がるのを思い出すだろう。ライドがそこを通過するが、まったく濡れることはない。
これがフォグスクリーンだ。
フォグスクリーン技術の要は、特殊な噴霧器から出る微少なエアロゾル(安全性やコストや使いやすさから水が使われることが多い)を制御して、乱流のない滑らかな霧のカーテンだ。水を使ったシステムでは、主に超音波が使われる。超音波加湿器と同じ原理だ。その手で触ることのできないスクリーンに前方または後方から画像を投影すると、小さな粒子に画像が反射して、妖艶なホログラム効果が得られる。
これに、Leap Motionコントローラーのようなジェスチャーインターフェイスを追加すれば、空中に浮かぶ画像に触れて操作する空中タッチスクリーンのようになる。サンフランシスコのスタートアップ、AerScreenのビデオを見て欲しい。
FogScreen、IO2 Technology、英語だと意味的に残念なロシアのDisplairは、フォグスクリーンのメーカーとして商業的に成功しているが、これらは業務用の位置づけで、用途は限られ、価格的にも一般向けではない(客が引くといけないので、価格はお問い合わせになっている)。さらに、単純に投影するタイプではないインタラクティブ版となると、さらに特殊なものとなる。“スマート”なフォグスクリーンを試してみたいという方は、大金を投じるか、自分で作るか、それが展示されるイベントに参加するしかない。
ロシアのDisplairインタラクティブ・フォグスクリーンシステム
カリフォルニア北部に住んでいる方なら、Bay Area Maker Faire 2014にAerScreenが出展して、少なくともインタラクティブフォグスクリーンが1台は展示される予定なので、それを見に来るといいだろう。私は個人的な興味として、ジェスチャーインターフェイスをどのように実装しているのか、また薄い霧の層をどうやって作っているのか、直に確かめてみたいと思ってる。フォグスクリーンに興味があって、サンフランシスコ周辺に住んでいれば、5月17日の週末は是非とも予定しておいてほしい。
– Sean Michael Ragan
[原文]