Science

2015.07.10

6歳の子どもが作った霧箱(宇宙線検知器)

Text by Sophia Smith
Translated by kanai

cosmic ray detector

楽しい科学プロジェクトを見て、何か新しいことを学ぶより、自分の4分の1の年齢の子どもから見て学ぶことのほうがすごい。6歳になるSamathaは、ドライアイスと家にあるものを使って、簡単に素早く霧箱(宇宙線検知器)を作る方法をビデオで紹介している。

宇宙線は非常に強いエネルギーの放射性粒子だ。ほとんどが電子とミューオンでできている。人間の五感では宇宙線を感じることができないが、宇宙線検知器を作れば、小さな宇宙線を、光の筋や飛行機雲のようなものとして、目で見られるようになる。

宇宙線検知器を作る前に、安全に関するいくつかの注意点がある。まったく安全なプロジェクトだが、ドライアイスを扱うときは、かならず熱を通さない手袋で手の皮膚を守ること。子どもでも安心してできるプロジェクトだけど、とくに小さいお子さんの場合は、ドライアイスを使うときはかならず大人が付き添ってほしい。Samathaが見せてくれているように、消毒用アルコール、ドライアイス、フェルト、プラスティックのコップ、粘土、鉄の針、懐中電灯、磁石を2つ、発泡スチロールのクーラーボックスの蓋を使用する。さらに、熱を通さない手袋が必要だ。防護メガネとエプロンもあれば越したことはない。

cosmic ray detector

この実験は、宇宙線の電荷が起こす現象を見るものだ。プラスティックのコップの中を電荷を持つ中粒子が動くとき、気化した消毒用アルコールに触れて、アルコールの原子をイオン化する。これにより凝結が起こり、宇宙線の軌跡が目で見られるようになるというわけだ。

Samathaは、軌跡には3種類あることを突き止めた。彼女の霧箱では、濃くて短い軌跡を残すアルファ粒子、薄くて長い軌跡を残すミューオン、波状の軌跡を残す電子だ。

下のビデオをぜひ見てほしい。詳しくは、Samathaの父、Kranti Gunthotiが公開しているInstructables での実験方法を見てほしい。

原文