Crafts

2013.07.31

ニューヨークの地下鉄にZineを売るポップアップストアが登場

Text by kanai

newsstand2

newsstanditems

ニューヨークの地下鉄には奇妙で素晴らしい店があるが、そのひとつがブルックリンにある。The Newsstandと呼ばれる店だ。ここは1カ月限定のポップアップストアで、Zine(ジン)、アートカード、ビニールレコードなど、楽しくて、ちょっと毛色の変わった、レトロなアート物が置かれている。

知らない人のために説明しておくと、Zine(部数の少ない雑誌)は、30年代から60年代にSF同人誌から発展したもので、80年代のパンクロック全盛期に成熟して、デスクトップパブリッシング、家庭用コピーマシン、コピーショップなどの普及で90年代に爆破的に広がった。インターネットの到来でZineは死んだという人もいるが、元気に生き残っている。より深いアンダーグラウンドな存在となり、限定的なコアなファンに向けて発信を続けている。近年では復活を楽しんでいるようだ。古き良き印刷とパンクロック出版物と物理メールの日々を恋しく思うようになったのかもしれない。

そんな環境から生まれたのがこのThe Newsstandだ。仕掛け人はzine fairのキュレーター、Lele SaveriとKevin Kearney、そしてクリエイティブエイジェンシー、ALLDAYEVERYDAYのJamie Falkowski。この売店では、Zineやその他の世界中のインディペンデント系メディアが販売されている。ゲストアーティストや有名人が店員をやったり、地元ブランドのお菓子があったり、Zineの自動販売機もある。1冊を置いて、1冊もらっていくというZineの交換制度もある。

この店は、ブルックリン・ウィリアムズバーグのメトロポリタンアベニュー駅にある。GトレインとLトレインの乗り換え駅だ。7月20日まで営業している。反響が大きければ、期間が延長されるかもしれない。または、ここで売られている出版物のDIY精神が刺激となって、他に同じようなポップアップショップができるかも。パンクロック!

PAPERMAGはこのショップの3人のクリエイターにインタビューをしている。

– Gareth Branwyn

原文