潜水艦を製作中のJustin Beckerman(18歳、写真:Ken Beckerman)
好奇心でいっぱいのJustin Beckermanは、子どものころから技術やアートの世界を探ってきた。現在、高校3年生の彼のプロジェクト作品集は、走るもの、飛ぶもの、浮かぶもので満ちている。才能あふれ、次々にものを作るこの若きMakerから、私たちが学べるものはなんだろう。
1) やって学ぶ
体験は最高の教師だ。Justinは行動して学ぶ。彼は、ものを壊すことを恐れない。「失敗しようが成功しようが、何かを学ぶ」と彼は言う。その考え方こそ、Maker精神の核心だ。
2) とことん考える
Justinは、最初から最後までとことん考え抜くよう自分に言い聞かせている。どうしたらあらゆるシステムがうまく噛み合うかを考えるのだ。たいていのプロジェクトは、これができたら最高だ、という考えからスタートする。完成したプロジェクトを思い描き、それから「どうしたらこれが作れるか」「どう改良したらよいか」を考える。
3) 見直して洗練させる
Justinの作品のなかでももっとも大がかりなものは、1人乗りの潜水艦だ。これはテレビなどのニュースでも取り上げられた。これは最初の潜水艦ではない。2007年にも作っている。その後、ボート数隻、潜水ROV、潜水艦と続いた。彼の作品を見ると、彼のアイデアの進化の過程がわかる。
段プラスティックで作られた初期の潜水艦。軽すぎて沈まなかったが、完全な操作が可能で、コンプレッサーも備えている。
木材とプラスティックとホットグルーとダクトテープで作られた次のパーソナル潜水艦。
ブイなどの初期のデザインに使われた要素は、新しい潜水艦でも使われている。
4) 自分に適したやり方を知る
Justinは非常に想像力が豊かなため、アイデアが次々に切り替わる。ある日、とてもエキサイティングだと思ったアイデアが、次の日には退屈なものに思えてしまうこともある。Justinは時間を効率的に使う方法を学んだ。彼は、退屈だと感じたら、そのプロジェクトから離れて、少ししてから戻るようにしている。年代ごとに変化する彼の作品を見てみよう。
5) 支援してくれる安全な環境を見つける。
Justinの両親は、彼の創造性を伸ばしつつ、安全に作業できるように導いている。両親は、彼に自由に好奇心を追求させたいと思っているが、必要なときには細かく質問することを忘れない。水や電気を使う実験をやりたいと言われれば、母のJessは、父Kenを呼ぶ。そして父は「本当に安全なのか」と念を押す。Justinの祖父は元パイロットだ。Justinが航空電子工学に興味を持ったのも祖父の影響だ。家族全員で、彼が自由に、安全に、好奇心を追求できるようにしている。それは素晴らしいことだ。Justinはこう言っている。「子どもに何ができるか、というだけの話じゃない。親に何ができるかだ。親が支えてくれないといけない」
おじいさんとJustin(写真: Ken Beckerman)
6) バランスをとる。
学校と発明と生活のバランスをとることには、Justinはよく慣れている。水で遊ぶのが大好きな彼は、ボートチームにも属している。学校の勉強もしっかりやっている。しかし、学校がある間でもプロジェクトの進行速度はあまり変わらない。大きなプロジェクトには、長い時間をかけることもある。
さあ、冬休みだ。何かクールなものを作ろう。
最後に、Justinの最新の潜水艦の写真を見て刺激を受けてほしい。
作業に夢中のJustin(写真: Ken Beckerman)
ブイなど、初期のデザインの要素は最新の潜水艦にも使われている。
コントロールパネルの配線(写真:Ken Beckerman)
うれしそうなJustin(写真:Ken Beckerman)
– Andrew Terranova
[原文]