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2014.01.06

高校3年生のJustinから学ぶMakerのように考えるための6つの教訓

Text by kanai

Justin working on his sub. Photo: Ken Beckerman
潜水艦を製作中のJustin Beckerman(18歳、写真:Ken Beckerman)

好奇心でいっぱいのJustin Beckermanは、子どものころから技術やアートの世界を探ってきた。現在、高校3年生の彼のプロジェクト作品集は、走るもの、飛ぶもの、浮かぶもので満ちている。才能あふれ、次々にものを作るこの若きMakerから、私たちが学べるものはなんだろう。

1) やって学ぶ

体験は最高の教師だ。Justinは行動して学ぶ。彼は、ものを壊すことを恐れない。「失敗しようが成功しようが、何かを学ぶ」と彼は言う。その考え方こそ、Maker精神の核心だ。

2) とことん考える

Justinは、最初から最後までとことん考え抜くよう自分に言い聞かせている。どうしたらあらゆるシステムがうまく噛み合うかを考えるのだ。たいていのプロジェクトは、これができたら最高だ、という考えからスタートする。完成したプロジェクトを思い描き、それから「どうしたらこれが作れるか」「どう改良したらよいか」を考える。

3) 見直して洗練させる

Justinの作品のなかでももっとも大がかりなものは、1人乗りの潜水艦だ。これはテレビなどのニュースでも取り上げられた。これは最初の潜水艦ではない。2007年にも作っている。その後、ボート数隻、潜水ROV、潜水艦と続いた。彼の作品を見ると、彼のアイデアの進化の過程がわかる。

This early corrugated plastic sub was too light to submerge, but had fully controls and a compressor.
段プラスティックで作られた初期の潜水艦。軽すぎて沈まなかったが、完全な操作が可能で、コンプレッサーも備えている。

A later personal sub made with wood, plastic, hot glue and duct tape.
木材とプラスティックとホットグルーとダクトテープで作られた次のパーソナル潜水艦。

You can see how Justin's sub design is evolving.
Justinの潜水艦のデザインの変遷がわかる。

This sub could dive up to 5 feet.
この潜水艦は1.5メートルまで潜れた。

Cruising in his latest sub.
最新の潜水艦でクルーズ。

Elements of earlier designs, like the surface buoy, continue in Justin's latest sub.
ブイなどの初期のデザインに使われた要素は、新しい潜水艦でも使われている。

4) 自分に適したやり方を知る

Justinは非常に想像力が豊かなため、アイデアが次々に切り替わる。ある日、とてもエキサイティングだと思ったアイデアが、次の日には退屈なものに思えてしまうこともある。Justinは時間を効率的に使う方法を学んだ。彼は、退屈だと感じたら、そのプロジェクトから離れて、少ししてから戻るようにしている。年代ごとに変化する彼の作品を見てみよう。

Mini RC boat for summer camp.
小さなラジコンボート。サマーキャンプにて。

Swinging chair with lights... because swinging in the dark was fun!
光るスイングチェア。暗闇で光るときれいだからだ。

A device you can wear on your head to entertain you.
娯楽用の頭に装着するデバイス。

RC spy car with B&W camera and a helipad.
ラジコンスパイカー。白黒カメラとヘリパッドがある。

Justin's 1st Mars rover, later cannibalized for his 2nd rover.
初めて作った火星探査車。2台目製作のために分解された。

Sound activated fluorescent light sculpture.
音に反応して光る蛍光灯の彫刻。

5) 支援してくれる安全な環境を見つける。

Justinの両親は、彼の創造性を伸ばしつつ、安全に作業できるように導いている。両親は、彼に自由に好奇心を追求させたいと思っているが、必要なときには細かく質問することを忘れない。水や電気を使う実験をやりたいと言われれば、母のJessは、父Kenを呼ぶ。そして父は「本当に安全なのか」と念を押す。Justinの祖父は元パイロットだ。Justinが航空電子工学に興味を持ったのも祖父の影響だ。家族全員で、彼が自由に、安全に、好奇心を追求できるようにしている。それは素晴らしいことだ。Justinはこう言っている。「子どもに何ができるか、というだけの話じゃない。親に何ができるかだ。親が支えてくれないといけない」

Justin with his grandfather Photo: Ken Beckerman
おじいさんとJustin(写真: Ken Beckerman)

6) バランスをとる。

学校と発明と生活のバランスをとることには、Justinはよく慣れている。水で遊ぶのが大好きな彼は、ボートチームにも属している。学校の勉強もしっかりやっている。しかし、学校がある間でもプロジェクトの進行速度はあまり変わらない。大きなプロジェクトには、長い時間をかけることもある。

さあ、冬休みだ。何かクールなものを作ろう。

最後に、Justinの最新の潜水艦の写真を見て刺激を受けてほしい。

Hard at work. 写真: Ken Beckerman
作業に夢中のJustin(写真: Ken Beckerman)

Elements of earlier designs, like the surface buoy, continue in Justin's latest sub.
ブイなど、初期のデザインの要素は最新の潜水艦にも使われている。

Ready to button up. Photo: Ken Beckerman
ハッチを閉める(写真:Ken Beckerman)

Diver nearby! Photo: Ken Beckerman
近くにダイバーが!(写真:Ken Beckerman)

Crusin'! Photo: Ken Beckerman
出航!(写真:Ken Beckerman)

The sub at rest. Photo: Ken Beckerman
陸に上がった潜水艦(写真:Ken Beckerman)

Wiring plan. Photo: Ken Beckerman
配線図(写真:Ken Beckerman)

Wiring the control panel. Photo: Ken Beckerman
コントロールパネルの配線(写真:Ken Beckerman)

Happy inventor. Photo: Ken Beckerman
うれしそうなJustin(写真:Ken Beckerman)

Ready! Photo: Ken Beckerman
準備完了!(写真:Ken Beckerman)

Lights on, nobody home. Photo: Ken Beckerman
ライト点灯。中は無人(写真:Ken Beckerman)

Submarine control panel. Photo: Ken Beckerman
コントロールパネル(写真:Ken Beckerman)

Fish out of water? Photo: Ken Beckerman
陸に上がった魚?(写真:Ken Beckerman)

Preparing for a test drive. Photo: Ken Beckerman
試験潜行の準備(写真:Ken Beckerman)

A stroll on the surface. Photo: Ken Beckerman
水面を走行(写真:Ken Beckerman)

– Andrew Terranova

原文