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2019.07.29

Maker Faire Tokyo 2019の見どころ #2|身近な人を助ける作品も多いアシスティブテクノロジー

Text by Yusuke Imamura

障害や病気、介護をアシストする技術全般を「アシスティブテクノロジー」と呼ぶ。Maker Faire Tokyo 2019の出展者から、アシスティブテクノロジーを扱う出展者を紹介しよう。

GD Cane Projectは、視覚障害者向けのナビゲーションロボットを開発している。杖の先に車輪つきのマシンがついていて、指定した経路を進むよう自動的に車輪の向きが変わる。杖を持っている人はマシンを押していると目的の方向へ自然と導かれるしくみである。GD Caneが自分で進んでいくわけではなく、方向の制御だけを行っている。

今回初出展の「未来モノつくり」の恥聡(@hazi_sato)氏は、祖父が行う足のリハビリテーションを補助する「あげあし君」を制作した。つま先上げ、かかと上げ、ひざ伸ばしの回数を計測し、micro:bitのLEDに表示する。家族総出の紹介動画が楽しい。

Daniel Davis氏が出展する「Tenji Tag(点字タグ)」は、視覚障害者向けの点字の札である。同じ形状でラベルの表記が異なる缶詰などを区別できるようにするという。OpenSCADというモデリング用のスクリプト言語を使って、指定した文字の点字が書かれた札の3Dデータを生成する。それを3Dプリンタで出力して使う。

ロボット系エンジニアのおぎモトキ(@ogimotoki)氏は、脳性麻痺の次男のために制作したリハビリ機器やおもちゃなどを「家族のためのモノづくり」として出展する。たとえば「歩行リハビリが楽しくなるようなメロディ靴」は左右交互に踏むと和音が鳴り、同じ足を続けて踏むと「ボヨヨーン」といかにも失敗したふうの音が出る。


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