Electronics

2016.11.30

タトゥーサーキットで体を光らせよう

タトゥー技術は、この数十年間でいろいろな方向に発展している。タトゥーガンはより正確に、インクはより長持ちが利き、色鮮やかになった。アーティスト自身も新しい分野に挑戦し、スキルや表現を競っている。そして今や、タトゥーアーティスト以外にも、テンポラリータトゥー(剥がせるシール式のタトゥー)で電子回路を作るなどの楽しい活動が目立ち始めている。

数年前まで、数人のアーティストが頭の中で構想を練っていた。そして今週、Skintillatesが私たちのソーシャルフィードに現れて、LEDを内蔵したテンポラリータトゥーを披露してくれた。

Crafts

2016.10.13

顔面の立体コピーそして電子メイクアップ

浅井宣通さんのディレクションによるインスタレーション作品。まず人間の顔を3Dスキャン。そのデータをもとに、密集している約5,000本の棒を使って、顔面の立体像を生成。音と構造から察するに、棒の繰り出しは空気圧でしょうか。立体が生成されたら、それに対するプロジェクションマッピングによって動的なメイクアップが施されます。動画を最後まで見ると、棒を元の平面状態に戻すメカニズムもわかります。プロジェクト名”KAGAMI”が示すとおり、未来の鏡のプロトタイプとも思えました。

Fabrication

2016.08.29

ロボットがタトゥー業界の未来を背負うのか

最近公開されたこのビデオでは、人の脚にロボットがタトゥーを彫っている。これは、Appropriate AudiencesのJohanとPierreとAutodeskのPier9の共同事業だ。JohanとPierreにとっては、これは初めてのロボットタトゥーの試みではない。以前にも、ハックしたMakerBotにタトゥーマシンを接続して、人の体にタトゥーを「プリント」する実験を行っている。それがどんどん洗練されてゆき、下のビデオにあるような性能の高いものに進化した。

Crafts

2016.05.18

Brendan TangのSFと陶器を融合させたサイバネティック彫刻

Brendan Tangの80年代初期の彫刻シリーズ、「Manga Ormolu」では、未来的なロボットの一部と中国の陶磁器が複雑な曲線で融合して共存している。Tangの作品の組み合わせは、18世紀ヨーロッパで行われた既存の芸術作品に金で飾りを入れるormolu(オルモル)に影響を受けている。しかし、彼のシリーズの魅力は、2つの異質なものが絡み合う難しさにある。ロボットの要素が陶器の優美さを押しつぶしている。同時に、陶器がロボットの領域に覆いかぶさっている。

Electronics

2016.05.06

地電流を音や光に変換する土壌ハッカー、Martin Howse来日公演とワークショップ

地球、土壌、地表、地面…英語ではすべて”アース”だが、その名の通り電子回路に土壌を組み込み、地球をハックすることをもくろむアーティストがいる。ロンドンとベルリンをベースに活動するMartin Howseは地質をハックし、土壌を回路に接続して作品を制作するメディア・アーティストだ。この5月、彼が来日し東京で公演とワークショップを行うという。

エンジニアでもある彼は、土壌に電極を刺し、自作の発振器やコンピュータをつないで信号を変調させたり、地電流を音や光に変換する作品を制作している。

Crafts

2016.03.03

指紋のレコード

「指紋ってレコードみたいだな」という素朴な発想をIkeda Koheiさんは作品にした。スキャナで画像化した指紋パターンと、針式のセンサで読み取る指紋の凹凸から音が生成される。指の動きが音程に変わるので、レコードというよりは楽器と言ったほうが正確かもしれないが、動きは確かにレコード的だ。

Crafts

2016.02.23

旋盤で削り出すガラスアート

一般のグラスアーティストと違って、Jack Stormsは冷えたガラスを使う。溶かしたガラスを拭いたり型に入れたりはせず、彼は冷えたままのガラスを旋盤にかけるのだ。通常の作業に比べて時間も技術も必要なうえに、まずは冷たいガラス用の旋盤を開発するところから始めなければならなかった。その機械のヒントは、花崗岩の州として知られる彼の故郷ニューハンプシャーにあった。花崗岩を旋盤で削れることに彼は驚いた。そして、ガラスでもできるはずだと考えたのだ。

Stormは、大きなクリスタルガラスの塊から作業を始める。

Electronics

2016.02.18

エレクトロニクスと歯車による時の可視化

真壁友さんの新しい作品が伊勢丹新宿店で開催中の『近未来美術展DOORS』で公開されている。「時の可視化」というテーマを継承しつつ、最新作はメカニズムが大きく変更された。電子回路を組み合わせて、クオーツ時計を実現している。機械式時計のプロジェクトは、当ブログでも何度か紹介したが、クオーツムーブメントを作る試みには予想外の新しさが感じられる。10分間に1度、レールの上を転がる球が時を告げる仕組みもかわいい。

開催は2月22日(月)まで。27組のアーティストによる作品が並ぶ。

Crafts

2015.12.17

Maker Faire Rome 2015 — パスタの国から食と音楽の革命家Don Pastaが現れた

パスタの国イタリア。昨年のMaker Faire Romeで3Dパスタプリンターが展示されていたように、イタリアで食の話題は尽きることがない。彼らと食について語り始めたら、いくらでも時間を潰すことができる。今日はMaker Faire Rome 2015に現れた食と音楽の革命家Don Pastaについて書こう。今年のMaker Faire Romeで衝撃的だったのは新製品Genuino101のリリースだけではなかった。

今年のMaker Faire Romeでは音楽系のMakerのためのスペースが大きく割かれていた。

Electronics

2015.12.07

Wake-up Machine:ひっぱたいて起こす目覚まし時計

“Creative Technologist”Simone Giertzがまたやってくれた。今度は、ゴムの手が顔をひっぱたいて起こすという目覚まし時計だ。Clockyはウザかったからね。

我々は、Simoneに、このWake-Up Machineを思いついた理由について聞くことができた。彼女の回答は以下のとおり。

私は朝がダメなんです。1日の始まりが朝じゃなければいいと思うことがあります。ランチとか午後のおやつ時とか。しかし現実から逃れることはできません。