Crafts

2013.10.01

文書化しなければ存在しないも同然

Text by kanai

Photo by Flickr user joelogon.
写真:Flickrユーザー、joelogon

プロジェクトを文書化する理由は山ほどある。総合的に考えて、文書化しないほうが間違ってる。私はITPに入ったときに、そう叩き込まれた。しかしこれは、すべてのMakerのプロジェクトにも言えることだ。自分のプロジェクトを、友だちや家族以外の、知らない人たちに公表したいと思えば、ほぼあらゆる段階で写真やビデオを使った文書化が必要となる。

私がこの習慣を始めた当初は、作業の流れが止まってしまった。作業に熱中しているときは、どんどん先へ進めたいものだ。その勢いが削がれてしまいそうで、手を止めて写真を撮るなんてことはなかなかできない。しかし私は、重要なステップごとに写真を撮るという習慣を自分に課した。それは、文書に残すという以上のものを、私に残してくれることとなったのだ。写真を撮るために手を止めることは、作業に区切りをつける句読点のようなものだ。次にどう進めるかを考える余裕を与えてくれる。また、そこまでの作業を振り返って確認することもできる。ものによっては、うまく動かないとき、トラブルシューティングのための貴重な手がかりにもなる。

最近では、質の良い写真が簡単に撮れる。高価な一眼レフカメラがなくても、スマートフォンの8メガピクセルのカメラで十分だ。上の写真のようなライトボックスを自分で作ってもいい。広い台の周囲に照明を適当に配置するだけでもかまわない。いつでもきれいな写真が撮れるように、私の作業台の奥には白い厚紙を配置している。壁にテープで貼り付けて、下はカーブさせて台の上まで伸ばしてある。

作業を文書化しておけば、ものすごく多くの人たちに公開できるようになる。写真集を作って、宣伝して(MAKEなどを活用する)、ネット上で公開してみんなに知らせるだけだ。

訳者から:Documentationをここでは「文書化」と訳していますが、「ドキュメンテーション」または「ドキュメント化」という日本語も一部で普及しています。

– Michael Colombo

原文