Science

2016.08.02

ロケットの実物大模型から「AIを活用したきゅうりの選果」まで:MFT2016ゾーン紹介 ─ スペース&サイエンス

Text by okawa

MFT2016_map_space

Makerたちのフィールドは、どんどん広がっているようです。今年は、宇宙関連のプロジェクトに挑戦している出展者が数多く集合しています。打ち上げが予定されているロケットの実寸大模型や、子どもたちが大好きなソフトキャンディを燃料にしたハイブリッドロケットなど、さまざまなタイプのロケットが集まっています。宇宙入門にぴったりな小型の人工衛星のトレーニングキットを使ったハンズオン(ミニワークショップ)もあります。一方、IoTやディープラーニングなどの最新テクノロジーを取り入れた農業系の出展、「霧箱」のようなサイエンス系の出展も見逃せません。

宇宙もの、科学ものが大好きなら必見のこのゾーンから、注目の出展を紹介します。

宇宙

インターステラテクノロジズ株式会社|サウンディングロケット「モモ」1/1モックアップ
2016年度中に打ち上げ予定のサウンディングロケット「モモ」。高度100kmを越える宇宙空間まで到達する観測ロケットです。その実物大模型が展示されます。(B-01-01)

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リーマンサット・プロジェクト|リーマンサット・プロジェクト
ふだんは宇宙開発に関わっていない、サラリーマンたちによる宇宙開発プロジェクト。開発中の人工衛星のモックアップの展示とデモンストレーション、宇宙へメッセージを届けるスペースポストの展示が行われます。(B-01-02)

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室蘭工業大学 SARD|CAMUI式ハイブリッドロケット「ハクチョウ」
第11回能代宇宙イベント(2015年)で打ち上げられた「ハクチョウ」。珍しい「CAMUI式ロケットエンジン」搭載したハイブリッドロケットです。この展示のほか、第12回種子島ロケットコンテスト(2016年)の缶サット部門でユーモア賞を受賞した缶サットも展示。この缶サットは人間が火星に移住することを想定し、植物を植えて育てることを目的としたものです。(B-01-07)

千葉工業大学|キャンディロケット
子どもたちにとって身近な材料であるソフトキャンディを燃料にしたハイブリッドロケットを実際に打ち上げる実験を実施、高度220mへの打ち上げに成功した千葉工業大学。打ち上げた機体とキャンディロケットの中身について展示、紹介します。(B-01-08)

日本大学理工学部宇宙構造物システム研究室|超小型模擬人工衛星 HEPTA-Satハンズオンキット
当研究室では、設計・開発・打ち上げ・運用してきた3機の超小型衛星をベースに、トレーニングキットやトレーニング法の開発、国内外でのワークショップを実施しています。学生が低コスト・短期間で宇宙機のシステム工学を学ぶことができる小型の人工衛星のトレーニングキット「HEPTA-Sat」を使ったハンズオンを実施します。(B-01-09)

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ARTSAT:衛星芸術プロジェクト|INVADER、DESPATCH、ARTSAT KIT
衛星や宇宙機を「宇宙と地球をつなぐメディア」ととらえ、芸術専用衛星や独自の宇宙機を打ち上げて様々な制作実験をしている「ARTSAT」プロジェクト。今回は、プロジェクトの一環、「芸術的飛行物体(AFO)をつくる」(2015年度多摩美術大学PBL科目)の成果が展示されます。(B-02-06)

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サイエンス

みら太な日々|ペルチェ素子冷却霧箱とマグネトロンスパッタリング
鉱石から飛び出してくるアルファ線の軌跡を目で見ることができる「霧箱」と、ガラス基板に金属薄膜を形成できる「DCマグネトロンスパッタリングマシン」を展示。どちらも100円ショップのもの、身のまわりの電気製品からリサイクルした部品に少し手を加えて作った作品。珍しい物理現象、量子現象を見て、科学の不思議を感じてください。(B-02-04)

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珈琲工学研究会|Coffee Engineering
超高速のコーヒーをノズルから噴出させることで、3秒での抽出を可能にした「3秒コーヒー」。強力超音波を使い、コーヒーのしずくを空中に浮遊させる「空飛ぶコーヒー」。珈琲の愛好家たちが、より楽しくおいしい珈琲を追い求めた成果が展示されます。(B-02-05)

農業

Workpiles|CUCUMBER-9(自動きゅうり選果マシーン)
ディープラーニングを利用した「きゅうり」の自動選果機を展示。選果とは、野菜のサイズ、曲がり具合、傷・病気の有無、色つやなどを総合的に判断して等級にわける作業。これを人工知能にやらせてみようというプロジェクトに、静岡県湖西市のきゅうり農家さんが取り組んでいます。(B-02-06)

farmy|だれでも作れ IoT家庭菜園
植物に興味を持つ人々のため、どこからでも植物の状態を監視できる植物監視システムの作り方を紹介、簡単な成果品も展示します。「farmy(仮)」という植物状態データを管理・分析するサービス、利用方法も紹介します。(B-02-09)

さらにくわしい出展者情報は、Maker Faire Tokyo 2016ウェブサイトの「出展者紹介」をご覧ください。


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