Science

2014.10.10

手作り電気自動車マンハッタンを行く

若さの泉などないなんて、誰が言った? 近ごろのニューヨークの街中は、何台ものテスラやらスマートが走り回って、最新鋭の技術を見せびらかしている(道路の穴を注意深く避けながらね)。しかし、それらより40歳以上も年上で、カナルストリートからバイワリー、ブロードウエイにかけて、路上にある何よりも愛されている車がある。それは何を隠そう、製造ラインから出てきたばかりだ。1970年製フォルクスワーゲンや廃棄されたフォークリフトの部品を使い、完全に電気で走行する車として再び輝く若さを取り戻したのだ。

Science

2014.10.09

有人マルチコプターを空飛ぶ車椅子に

開発者の平野さんは電動車椅子を操作するのと同じ感覚で操縦できる航空機を実現したいと考えている。

私は何よりも空を飛ぶことが大好きな障害者です。事故でケガをする前はハンググライダーやパラグライダーで、事故の後、車いすで生活するようになってからはグライダーに乗せてもらって空を飛んでいます。

顎でコントロールできる複座のマルチコプターを作ることが究極の目標だ。すでに同スケールの試作機が空中に浮かぶようになった。まだかなり不安定な飛行だが、大きな夢が形になるプロセスを垣間見ることができて胸が熱くなった。

Science

2014.09.18

スノーボーダー自動追尾空撮ドローン

印象的な動画だ。ゲレンデを滑り降りるスノーボーダーをクアッドコプターがキレイに追尾し空撮している。プロジェクト名「SoraCam」。機体はDJI F330ベース、フライトコントローラは3DR 2.6、追尾対象のビーコンは自作のもの。フライトコントローラ用ソフトウェアがアーム→離陸→追尾→着陸→ディスアームを自動的に行うとのこと。

ArduCopter3.xをベースに、自動追尾モード(Chaser mode)を追加したソフトウェアがGitHubで公開されている。

Electronics

2014.07.22

テスラタワー復元計画

ロシアの物理学者のチームは、ニコラ・テスラの幻の計画を現代のテクノロジーを使って復活させ、世界規模の無線電源送信システムを実現させようとしている。その資金を彼らはIndiegogoで募っている。

158年前に生まれたテスラは、1902年、ニューヨーク州にウォーデンクリフ・タワーを建設した。彼はこの60メートルのタワーの頂上に設置された巨大なコイルから、電離層を利用して大西洋の向こう側との間で正確に電気的共鳴を調整し、大量の電気エネルギーを効率的に送ろうと考えたのだ。

Science

2014.07.04

Making Fun:子ども部屋の宇宙船

私が長男の部屋にミッションコントロール・デスク(日本語版記事)を作っていたとき、私たちは、それがコントロールする宇宙船も必要だと気がついた。そしてこの4カ月間で、暇を見つけては、次男の部屋に宇宙船を作ってやった。それにはコントロールパネルがあり、さまざまな面白いディスプレイがあり、いろいろな宇宙サウンドが響く。メインエンジンと姿勢制御スラスターを操作するためのジョイスティックを動かすと、光ったり音が鳴ったりする。ペイロードベイにはモーター式のハッチが付いていて、中にはロボットアームがあり、ビデオを見ながら遠隔操作して荷物を動かすことができる。

Science

2014.06.26

はたらく有線マルチコプター

マルチコプターは無線操縦するものと思い込んでいました。でも、enRouteが開発したこのマルチコプターは電線をぶら下げながら飛行します。電源とリモートコントールはその電線経由。だから、バッテリー切れや妨害電波を気にせず仕事ができます。現在想定している用途は、高架や橋梁の検査。ハイビジョンカメラからのリアルタイム映像で橋の下を撮影し点検する仕組み。役に立ちそうです。

Electronics

2014.05.27

Global Space Balloon Challenge開催 ─ 高高度気球でMakerは宇宙へ

GSBCチームのひとつが撮影した写真(写真提供:Flaig)

今年の初め、Global Space Balloon Challenge(GSBC)の記事を掲載した。世界中から年齢や職業の異なる人たちが集まって、気球を作り、打ち上げ、回収するというイベントだ。

打ち上げは4月18日から21日にかけて行われた。このとき、世界17カ国から集まった52のチームが気球を宇宙の入口まで打ち上げた。参加者の中には、アメリカの小学生、ノルウェーの高校生、ブラジルの大学生、香港とオーストラリアの愛好家などが含まれていた。

Science

2014.04.25

[MAKE: PROJECTS]宇宙食アイスクリームの作り方

“宇宙食アイスクリーム”は、博物館のミュージアムショップの定番お土産として、子どものころの記憶にへばり付いているけど、同じくらい歯にへばり付くんだよね。ぽろぽろと崩れやすくて、パリパリしてるのに、口に入れるとすぐに溶けて、本物のアイスクリームみたいに甘くてとろみのある食感に変わる。宇宙食アイスクリームという名前とは裏腹に、本物の宇宙飛行士は、店で売っているような形で食べたことがない。ぽろぽろと崩れるものは、無重力空間では小さな破片が船内を漂ってしまい、肺に吸い込んでしまう危険性があるからだ。

Science

2014.04.23

INVADERが私たちに見せる”宇宙の夢” vol.03 ─ INVADERと地上局、そして新しいリアリティ

INVADERに搭載されているMORIKAWAを使って何ができるのか、そして多摩美地上局(ARTSAT TamabiGS)との衛星間通信はどのように行われるのだろうか? INVADERから、ARTSAT APIを通してどのようなデータが取得できるのだろうか? そして、私たちに何を見せてくれるのだろうか。(大内 孝子)vol.01はこちら、Vol.02はこちら

INVADERの機能
衛星には3つコンピュータが入っている。全体を統轄するメインコンピュータ、専用の電源管理用のコンピュータ、実は衛星で難しいのは電源管理なのだ。

Science

2014.04.22

INVADERが私たちに見せる”宇宙の夢” vol.02 ─ INVADER開発プロジェクト

宇宙から私たちにデータを運んでくれる「ARTSAT1: INVADER」(以下、INVADER)、その開発プロジェクトをのぞいてみよう。衛星の開発といわれても、なかなか具体的に想像がつかない。また、多摩美術大学の久保田さんといえば、ご存知のとおりパーソナルファブリケーションを牽引する一人。パーソナルファブリケーションと衛星開発の違いも聞いてみたい。今回の超小型衛星の開発はどのように進んだのだろうか?(大内 孝子)─ vol.1はこちら

INVADERの設計
JAXAが公募する相乗りに選定されたのが2011年11月。