Electronics

2014.10.28

Dronecode:Linux財団と3D RoboticsがオープンソースのUAVソフトウェアプラットフォームを開発

Text by kanai

dronecode Dronecode: Linux Foundation, 3D Robotics Create Open Source UAV Software Platform

オープンソースソフトウェアは民生用のドローンやUAV(無人航空機)の発展に大きく貢献しているが、このほど、Linux財団が管理する統一プラットフォームのもとで利用を広げていこうという計画が始まった。

このプログラムの名前はDronecode。Linuxコミュニティの隅々までドローンソフトウェアを浸透させようという狙いだ。今日、ドイツのデュッセルドルフで開かれているEmbedded Linux Conferenceで、3D RoboticsのCEO、Chris Andersonが行った発表によれば、大規模なドローンの活用を目指しているという。それには、3DRがスポンサーとなっているAPM(コプター、飛行機、車両に内蔵されたコントローラーのための自動航行ソフトウェア)、MissionPlannerDroidPlanner(ノートパソコン/Androidベースの飛行経路管理)、そしてMavLink(飛行情報の通信)が含まれる。また、3D RoboticsのPixhawkフライトコントローラーに採用される最先端の自動飛行技術、PX4 projectも視野に入れている。

「……私たちは民生用、業務用を問わずドローンの時代に入ろうとしています。それにオープンソースプラットフォームが貢献できることを嬉しく思います」と、Andersonはdronecode.orgに書いている。さらに「これを受け入れ成熟する時期に達した私たちは、これら技術の継続的発展と独立性を維持するための専門的経営、管理構造を含む、他の大成功を収めたオープンソースプロジェクトの努力を見習うときが来ました。この取り組みを主導する組織には、Linux財団を超えるものがありません」

3D Robotic以外にも、DroneDeploy、jDrones、Walkera、Yuneecといったドローンコミュニティのメジャーなプレイヤーたちもこのプログラムに参加している。さらにAndersonは、Intel、Box、Baiduからの支援についても語った。

「Linux財団との協同プロジェクトとなったことで、Dronecodeコミュニティは、ブレークスルーの瞬間にプロジェクトへの大きな支援が受けられることになりました」とLinux財団の常任理事、Jim Zemlinは広報資料に書いている。「それがもたらすものは、さらに大きなイノベーションであり、ドローンとロボットのオープンソースプロジェクトのための共通プラットフォームです」

Dronecodeの発表のほかにも、3D Roboticsは忙しい数カ月を過ごしていた。

先月、同社は Richard Bransonが新しい投資家となったことを発表した。Virgin Atlantic、Americaといった航空会社とVirgin Galacticの宇宙観光旅行業で培われた彼の洞察力と飛行経験がもたらされることになる。

彼自身も公的に歓迎しており、3D RoboticsとVirginは、Bransonのイギリス領バージン諸島のプライベート港を訪れたときのビデオを公開した。そこでは、new GPSによる追尾モードなどの3D Roboticsの新しい飛行機能のデモンストレーションが行われた。またこのビデオには、クアドコプターから撮影した島の映像を3Dに加工したものも含まれている。

さらに 3D Roboticsは、先日、Irisクアドコプターの改良版のIris+を発表した。さまざまな新しい機能を搭載したばかりか、飛行時間は2倍に延び、着陸装置も改良され、簡単に装着できるプロペラ、方向指示塔も備えた。

そして、Intel Developer Forumでは、次世代自動航行のためのコンピューターとして Edisonマイクロコントローラを採用することを発表した。それにより、視覚を使った追尾モード(携帯のGPSは必要なくなる)などのより高度な機能が可能になる。「私たちの次世代の自動航行では、キャリアーボードの概念が採り入れられるこになるでしょう」とAndersonは話した。機能ごとに専用のボードが使われるという意味だ。

– Mike Senese

原文