Electronics

2017.08.09

Maker Faire Tokyo 2017レポート:セメダインの導電性ペースト「SOLDINE DRAW」と導電性接着剤「SOLDINE CONNECT」は電子工作へのハードルを下げる

Text by Yusuke Imamura

接着剤のセメダイン株式会社がMaker Faire Tokyo 2017に出展したのは、回路のハンダ付けを不要にする導電性ペースト「SOLDINE DRAW」と導電性接着剤の「SOLDINE CONNECT」である。

SOLDINE
「SOLDINE DRAW」と「SOLDINE CONNECT」はMaker Faire Tokyoでテスト販売

「SOLDINE DRAW」で回路を描き、そこに「SOLDINE CONNECT」でパーツを接着すれば電気回路が完成する。電子工作にはリード線の取り回しやハンダ付けがつきものだが、小さな子どもなどハンダごてを扱うのに不安がある人にも電子工作に親しむ間口を広げてくれるだろう。

それぞれの体積抵抗率はSOLDINE DRAWが65マイクロΩm、SOLDINE CONNECTが35マイクロΩm。一般的なはんだの抵抗率が0.1マイクロΩmほどであることを考慮すると2桁多いが、LEDを光らせるような用途では問題なく利用できる。

会場では普通の紙にSOLDINE DRAWとSOLDINE CONNECTでLEDを配線し光らせるデモや、木の枝にLEDの点滅回路を作り、その上から塗料を塗った照明がデモンストレーションされていた。SOLDINE DRAWはクリアファイルのような素材以外ならば多くのものに定着するという。

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紙の濃い部分にSOLDINE DRAWが塗られていて、各領域をつなぐLEDをSOLDINE CONNECTで接着している

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SOLDINE DRAWやSOLDINE CONNECTの上からアクリル塗料で塗装しても導電性能は変わらない

Maker Faire Tokyoの会場では「SOLDINE DRAW」と「SOLDINE CONNECT」のテスト販売が行われた。市販の時期は未定だが、Maker Faireでの感触などをみて今後の展開を考えるとのことだった。