Fabrication

2020.04.22

「プランC」のプロフィール:シアトルで生まれたMaker Mask

ある地方の病院がシアトルのメイカースペースに、マスクとバイザーを作れる人はいないかと尋ねてきた。彼らは少々あわてて、誰ならできるかを調べてみた。すると、機械工学の経験を持つRory Larsen(ロリ−・ラーセン)がそれに飛びつき、一夜を費やしてデザインを練り上げた。「フットボールを受け取って走り出した感じです」とロリーは私に話してくれた。「夜に最初の(3Dプリントによる)Maker Mask(メイカーマスク)を作りました」

金曜日の明け方5時か6時に、ロリーは父親に電話をして「ボクが作ったものを見てよ」と伝えた。

Electronics

2020.04.20

サンフランシスコのハンバーガーショップが作ったオープンソースの手回し式「エアロック」で安全なテイクアウトが可能になった #DIY感染予防



新型コロナウイルス危機の影響でレストランは店内の食事スペースを閉鎖し、テイクアウトのみの営業を強いられているが、ここに店員と客の両方の安全を可能なかぎり守ろうというDIYプロジェクトがある。サンフランシスコのロボット・ハンバーガー・レストラン、Creatorは、テイクアウト引き渡しウィンドウを開発した。これは小さなエアロックのような構造で、外の空気が店内に入らないように気圧が調整され、自動的に消毒するベルトコンベアまで備えられている。

Science

2020.04.09

「プランC」の市民(Civic)とは、危機に怯える人々ではない。危機に対応するために結集する人々だ

メイカースペースのプランCは、危機的な医療用具不足に対処するメイカームーブメントの草の根活動の記録だ。今回はシリーズ第2弾の記事をお届けしよう。

Cは市民のC

プランCの「C」が何を指すか、今ようやくわかった。Civic(市民)だ。プランAが政府、プランBが産業界の対応だとすると、プランCは市民の活動だ。

「Foreign Affairs」誌のJaron Lanier(ジャロン・ラニアー)とE. Glen Weyl(E・グレン・ウェイル)は、その共著記事「市民テクノロジーはいかにしてパンデミックを阻止できるか」の中で、新型コロナウイルスの拡散予防に成功した台湾でのボトムアップの活動を称賛している。

Science

2020.04.02

Maker Faire Kyoto 2020 online|パネルディスカッション「COVID-19以降の世界にメイカーが貢献できること」を5月2日(土)に開催。議論に先駆けてSlackのワークスペースを公開します

画像はイタリアの3Dプリンティングの会社、WASPのオープンソース防護服(https://www.3dwasp.com/casco-di-protezione-ventilato/から引用)

編集部から:Maker Faire Kyoto 2020 online|パネルディスカッション「COVID-19以降の世界にメイカーが貢献できること」を5月2日(土)15:00-16:00に開催します。本記事はそのパネルディスカッションのイントロダクションとして、小林茂さん(情報科学芸術大学院大学[IAMAS]産業文化研究センター 教授)に寄稿していただきました。

Science

2020.04.01

手指消毒液、マスク、フェイスシールド、防護服、感染予防フックなど、COVID-19対策として今すぐ作れるものリスト

[日本語版編注:本記事のリンク先はすべてアメリカ国内向けの英語サイトですが、日本ではこれまで紹介されていないようなDIY感染防止対策も多く、参考のために紹介します。衛生基準や法律はアメリカ国内のものであることにご注意ください。日本の厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A」なども合わせて確認していただきますよう、お願いいたします]

画期的な大発明をしようと思えば、貴重な時間を使ってしまう。

Science

2020.03.31

南欧を脅かすパンデミック #2|オープンソースで医療現場を助けるCoronavirus Makersは各地のメイカーを束ね、さらに政治に働きかける

本シリーズでは南欧在住のmakezine.jpコントリビューター、類家利直さんに南欧の現状とメイカーの動きをレポートしていただきます。

2月下旬の北イタリアでの新型コロナウイルスCOVID-19の感染爆発の後、1、2週間ほど経ってからスペインでも深刻な感染爆発が始まりました。あっという間に大混乱になっていたイタリアよりはまだ準備できる余裕もあったかもしれませんが、スペインでは都市封鎖による強制的な自宅待機の期間はさらに長くなっており、多数の感染者を出しているマドリードやバルセロナのような大都市を中心にイタリアと同様の医療崩壊の危機に直面しています。

Science

2020.03.27

南欧を脅かすパンデミック #1|医療崩壊寸前の病院を助けるイタリアのメイカーたちとFab Labネットワーク

本シリーズでは南欧在住のmakezine.jpコントリビューター、類家さんに南欧の現状と“何もせず手をこまねいているわけではない” メイカーの動きをレポートしていただきます。

日本でも報道されご存知の方も多いと思いますが、3月下旬の現在、南欧で新型コロナウィルスCOVID-19が猛威を振るっています。イタリアに続き、スペインやポルトガルでも非常事態宣言が出され、この1、2週間市民の移動は制限されています。

Science

2020.03.24

「COVID-19」に対抗する医療器具の不足に備えてメイカーによる「プランC」が始まっている

メイカー、エンジニア、その他の草の根の人たちが、「COVID-19」のためのバックアッププランのバックアッププランを作ろうと動き始めている。そこで、メイカースペースからの「プランC」を考える人々とそのプロジェクトを紹介しよう。

COVID-19との戦いで、患者のための人工呼吸器や医療従事者のための防護服といった医療器具の不足が深刻な問題になっている。今すぐこの品薄の状態に対処できるのは誰か? メイカームーブメントなら、アメリカのみならず世界中に「プランC」を提示できるはずだ。

Science

2019.08.05

Maker Faire Tokyo 2019レポート #1|自宅のリビングで作った「粒子加速器」に度肝を抜かれる

Maker Faireの会場では、「なぜ、こんなものが、こんなところにあるんだ」と度肝を抜かれる展示に、しばしば遭遇する。今年のMaker Faire Tokyo 2019で、そんな度肝を抜かれたモノのひとつが「自宅で粒子加速器を自作する」が出展している「粒子加速器」だ。

金属の背の低い円柱が粒子加速器の本体

本来、粒子加速器は最先端の物理学の研究に用いられる実験用の機器だが、一般的にその大きさは数百メートルから、数キロメートルほどの超巨大なもの。

Science

2019.07.24

最もシンプルな物作りでありながら奥深い紙飛行機の魅力を紹介! 新刊『世界チャンピオンの紙飛行機ブック』はMaker Faire Tokyo 2019にて先行発売!

本書は、紙飛行機の飛距離の世界記録を持つ著者による書籍です。世界記録(69.14メートル)を達成した「スザンヌ」をはじめ、シンプルなもの、奇抜な形状のもの、手元に戻ってくるユニークな飛び方をするものまで、22種類の紙飛行機の折り方の紹介を中心に、紙飛行機を思い通りに飛ばすための投げ方や調整方法などもていねいに解説します。紙飛行機は、1枚の紙があれば始められる最もシンプルな工作でありながら、本物の航空機とは異なる複雑な力学に支配される奥深さを持っています。