Electronics

2014.09.24

真の「道具」としてのLSI・半導体 ─ なぜ “LチカLSI” を作ったのか

先日、makezineの「Lチカ専用LSIを作ってみた」にて紹介した “LチカLSI” をなぜつくったのか、そしてMakerにとっての意味を作者の秋田純一さん(金沢大学)に寄稿していただきました。

LEDを点滅させる「Lチカ(LEDチカチカ)」といえば、Arduinoなどのマイコンのはじめの一歩の定番です。例えばArduinoだとサンプルスケッチ「Blink」でLチカができます。マイコンが登場する前は、発振回路を使ってLチカをするのが定番で、無安定マルチバイブレータや定番のタイマIC「555」などの方法がありました。

Crafts

2014.09.24

3Dプリントで作ったダフトパンクのヘルメット

ウチの娘が4歳もまだならないころ、私のところへやって来て、ちいちゃな声で、1日遊んで片方に寄ってしまったお下げ髪で、こう言った。「ママ、私、大きくなったらダフトパンクになる」 彼女は彼らの大ファンだ。私たちは『インターステラ5555』を毎日、何度も何度も何度も繰り返し見ていたのだ。私は完全に合意した。というか興奮した。何から何まで受け入れた。なぜなら私もダフトパンクが大好きだからだ。そして今、3Dプリンターとちょっとした材料があれば、オリジナルのダフトパンクのヘルメットが作れることを、間もなく10歳になる娘に言ってやれるようになった。

Electronics

2014.09.19

自分で直す権利:本当の意味で物を所有する権利のための戦い

私の携帯電話が人間だったとしたら、それはバイオニックウーマンだ。ボディは壊れて、数え切れないほど作り直した。頭脳も作り変え、いじくりまわし、改良した。

この3年の間に、私のiPhone 4Sは脱獄して家のホームオートメーション・システムに接続された。Apple公認のガラスのバックパネルは透明なものに入れ替えた。水につけられ、分解され、完全にきれいになった。それも2回。Cydiaストアが提供しているフリーの脱獄アプリのお陰で、Appleが許さない方法で電池残量を調べたりもできる。

Electronics

2014.09.19

Intel Edisonを箱から出す

サンフランシスコのモスコーンセンターでは Intel Developer Forumが開かれた。キックオフでは、IntelがEdisonに大きな期待をかけていることが感じられた。これは、Linuxベースのシステム・オン・モジュールの新シリーズだ。今年の1月のCESで発表されたのが初お目見えだった。ボード本体はとても小さく、切手よりも一回り大きいぐらいだが、スペックには目を見張るものがある。デュアルコア、デュアルスレッドの500MHz Atomプロセッサー、100MHzで駆動する32ビットQuarkプロセッサといった具合だ。

Electronics

2014.09.16

音響ミラー:過去の軍事技術をアートで再現

写真:Signal

レーダーが発明される前、イギリス軍は接近する敵機を察知するための音響ミラーの研究を行っていた。画面に光が点滅するかわりに、戦略的に配置されたコンクリートのパラボラが周囲の音を集めて、飛行機のエンジン音など、遠くの音を聞こえやすくするという単純なものだ。

写真:アボッツクリフの音響ミラー。撮影:Andrew Grantham。

この魅力的で原始的で印象的な過去の遺物(これはまだイギリスの海岸に立っているのだが)の存在を知ったアーティスト、Tim Brunigesは、ギャラリーの中にこれのインタラクティブな一組を復元した。

Electronics

2014.09.12

Pivena:レーザーカットによるケースと7インチ液晶パネルを備えたRaspberry Piラップトップ

WildCircuitのPivenaは、レーザーカットによるケースに7インチ液晶パネルと、周辺機器をたくさんつなげるように大きなストレージを持つ。

Sutajio KosagiのNovenaオープンハードウェアコンピューティングプラットフォーム(ラップトップ)は、Timothy Giles(WildCircuits)に刺激を与え、Raspberry Pi用のケース、Pivenaを作らせた。形は似ているがハードウェアは異なる。Timothyはレーザーカットした木製のケースの蓋に7インチHDMI液晶パネルを取り付けた。

Electronics

2014.09.05

弱視の祖父のためのDIYオーディオブックリーダー

WillemのAudio Book Readerは、Raspberry PiとRFIDカードを使ってオーディオブックを再生する仕組みだ。

誰にでも、身体機能が老化した高齢の家族や友人がいる。そうした衰えは、医学的な奇跡でも起きないかぎり、我々にはどうすることもできない。私たちの中にも年を取れば、眼が見えなくなる人もいるだろう。そうなったら人生は終わりだと思えてしまう。普段私たちは、眼が見えることを当たり前に感じ、それに頼りきって毎日を過ごしている。そんな視力を失ったら、絶望するしかない。

Fabrication

2014.09.04

3Dプリンタとスマホで作る3Dヘッドマウントディスプレイ

Koike MakotoさんはOculusRiftが欲しくなったけど、品薄で買えなかったらしい。買えないなら作ってしまえ、ということで開発したのがこのスマホベースのHMD。スマホの画面を100円ショップのレンズ2個で立体視する仕組みで、ゴーグル全体は3Dプリンタで出力。ヘッドトラッキング機能もある。ソフトウエアはUnityベース。視野角に限界があるけれど、立体視については「3D酔する程度には、バッチリ立体に見えました」とのこと。

ソースコードを含む作り方の詳細がブログで公開されている。

Electronics

2014.09.02

紙とペンで電子回路を描く「AgIC」— 電子回路を誰でも作れるようにしたい(Maker Pro Jp)

ペンで描いた線がそのまま回路になる、普通のプリンタから紙に電子回路がプリントできる、そんな未来を現実にしようとしている「AgIC」の清水信哉氏に話を聞いた。

第一印象は「ドラえもんの道具!」

はじめてさわってみたAgICのペンは、さわり心地も、描き心地も、本当に普通のマーカーペンの感覚だ。描いた線はすぐに乾き、通電可能になる。スイッチになる部分を丸く描いてそこから2本の線を伸ばした先にLEDの足を当て、スイッチ部分を折り曲げてボタン電池を挟めばLEDの光が点く。

Electronics

2014.09.01

抵抗は無意味だ:ハーバードのKilobotは自ら整列する

Bristlebotを作ったことがある人なら、振動ロボット、またはビブロボットと呼ばれるカテゴリーの人工生命がいかにシンプルでエレガントであるかは実感されていると思う。さてそのビブボットだが、集団になると凄いことになる。

2011年、ハーバード大学の研究グループがKilobotという超小型で安価な(50ドル以下)オープンソースの研究用ロボットを開発した。それは赤外線信号を使って集団をコントロールできる。